保育園と保護者の連絡手段にキントーンを活用
保育園への連絡や、保育園からのお知らせ。紙のところもあれば、アプリを利用しているところもあります。私も3つほど保育園を利用したので、紙から専用システムまで色々利用しました。では、サイボウズキントーンなら保育園でどういった活用ができるか考えてみました。
「保育園休みます」の連絡にいつも悩む
子供に熱が出た際、保育園や幼稚園に事前に連絡をしないといけない。
今の時刻は朝の5時
これから病院の予約をしたりバタバタするだろう。
既に保育園を休むのは確定している
しかし、保育園が開園するのは7時から連絡しないといけないんだけど、夜や早朝に体調不良を確認して保育園休みが確定する。
電話以外にメールやLINEといった連絡手段があると保護者としては楽かもしれないけど、保育園側からするとどうだろう?
保育園側からすると確認作業が大変かも
開園直後の職員体制は決して多いわけではないでしょう。しかし開園と同時に一斉に休み連絡の電話が鳴るとかありそう。
園児を保護者からお預かりしつつ、電話で休み連絡を聞くと考えるとなかなかハード
メールやLINEだと後で確認できますけど、メールもLINEも誰かが開かないと確認できませんよね?
kintoneで対応できるか考えてみた
お休み連絡を保護者自身が入力する。入力した情報はkintoneにレコード登録され、保育園側はkintoneのレコード一覧を確認することで、当日休みの園児を確認することが出来る。
休み連絡をする為に、保護者全員へkintoneのアカウントを配布するということは費用面で難しいと思います。となると、kintone連携サービスを利用して非kintoneユーザーでもkintoneレコード登録が可能となる「フォームブリッジ」を活用。
レコード登録されたことをいちいちメールで保護者に返信するのは大変な業務です。
フォームブリッジを用いて、保護者が休み連絡をkintoneに登録。登録された内容を含んだ「休み連絡承知いたしましたメール」をkMailerを使って自動返信できるようにしておけば楽になるかも・・・
それぞれやってみます!!
保育園で使えるkintoneアプリ作成
まず、保護者がフォームブリッジに入力した休み連絡の情報をレコードとして登録する
「保育園お休み連絡アプリ」
が必要となってきますので、作成していきます。
kintoneアプリ配置フィールド
今回、保育園お休み連絡アプリフォームに配置したフィールドは
- 日付⇒休み日付を入力
- 連絡種類(ドロップダウン)⇒休み連絡かその他連絡かを選択
- 連絡事項(文字列複数行)⇒連絡事項があればこちらに入力
- アドレス(リンク:メールアドレス)⇒フォームブリッジログイン時に自動で入力
- 園児番号(文字列1行)
- クラス名(文字列1行)
- 園児名(文字列1行)
いくつかのフィールドを園児情報ルックアップとしてグループにまとめています。これは、後程フォームブリッジとkViewerを連動させてフォームブリッジ上でルックアップ機能を使う予定のフィールドとして分けているだけです。
当日休み園児一覧を1画面で確認
今日休む予定の園児一覧を表示できるようにレコード一覧を作成しておきます。
条件として2つ設定しました
- 日付=今日
- 連絡種類 次のいずれかを含む 休み連絡
この設定をしておくことで、今日休む予定の園児一覧を確認することが出来ます。
クラスごとにレコード一覧を作成しておくことで、担当クラスごとに休む予定の園児や休み連絡が入った園児を確認できます。
休み連絡が入ったらkintoneで通知する
フォームブリッジから休み連絡が入ったら通知するように設定しておきます。
毎回パソコンやタブレットの画面と睨めっこしておく暇はないので、休み確認担当でも決めておいて1台kintoneアプリを入れたスマホを持っておく。
タイムリーな休み連絡情報を把握することができますね
フォームブリッジ設定
フォームブリッジの設定について、過去の記事もご参照ください。
kViewerルックアップについては、後程書きます。
休み連絡入力フォームへのアクセス制限
誰でも休み連絡を登録できる様になればいたずらの危険性もあります。また卒園した保護者も利用する必要はありませんよね?
フォームブリッジは1つのビューに対して、ID/パスワードを1000件まで設定が可能
1000人登園する保育園って日本のどこかにあるのかもしれませんが、そうなればクラスごとにビューを作成すればいいでしょう。
名前(フィールドコード:__authenticationName__)
ユーザー名(フィールドコード:__authenticationUsername__)
この2つはログイン時にフィールドに自動入力が可能です。
フォームブリッジのフィールドの設定でフィールドコートを名前を入力させたいのであれば__authenticationName__ ユーザー名を入力させたいのであれば__authenticationUsername__ と設定しておくだけなので、簡単ですね。
kMailerと連動
休み連絡を入力して送信した後
と不安に感じる保護者ために、ちゃんと入力されてたよと自動返信メールの設定をしておきます。
※フォームブリッジとは別にkMailerの契約が必要となります
設定は簡単で、返信するメールを事前に書いておくだけです。
フィールドの情報を利用することも可能です
お休み連絡が入る度に
「了解いたしました。お体に気を付けて・・・」
ってメールを打つのも大変。連絡した方も詳しい話が聞きたい場合は電話やメールすればいいので、休み連絡確認しましたよって連絡を送りたい場合はkMailerを使った自動返信便利ですね。
kMailerは自動返信だけではなく、色々と利用することができますので、自動返信する為だけに契約すると高いかもしれませんが、使い倒せばお得なサービスかと思います。
【Toyokumo kintoneApp認証!? kintoneを用いた社外とのやりとりがますます加速】YouTube
kViewerでルックアップ
フォームブリッジでは、kViewerと連動させることでフォームブリッジと繋いだアプリとは別のアプリの情報を参照することが可能です。
今回の場合、園児番号を入力すると園児名、クラス名が入力されるようにしています(ルックアップですから説明はあまり必要じゃないと思いますが・・・)
保護者は自分の子どもの園児番号を覚えていればOKですが、適当に番号を入力することで園児の名前を知られてしまう危険性があります。
そういった危険性を防ぐために、前に説明したアクセス制限をかけて保護者しかアクセスできないようにしています。
実際の保育園kintone運用イメージ
実際入力した画面がこちらです。
ルックアップを利用できれば、簡単に情報を入力することが出来ます。
更に簡単に情報入力と考えれば、定型文などを初期値として入れておいてもいいかもしれません
フォームブリッジに保護者が休み連絡を入力すると、kintoneアプリにレコード登録される。
レコード登録されると設定したユーザーに通知が入りますので、ある程度リアルタイムに情報を把握したい場合も対応可能です。
自動返信メールのイメージ
連絡を効率化することで何が変わる?
9時までに休みの連絡を入れるようにして欲しい
電話連絡の場合、開園が7時30~だとすれば7時30~9時の1時間半の間に電話をしなければいけません。
インフルエンザが流行る時期は休み連絡も多く、朝一スタッフの少ないであろう時間帯はバタバタしている(と思います)
kintoneは連絡を受けるだけのアプリではありません。園児や保護者の情報管理から、備品の管理、毎日の記録などもkintoneでアプリを作成して情報としての残しておくことが可能です。
色々と情報管理をする中で、kintone連携サービスを利用することで業務負担を軽減しつつ、他の業務の質を高くする・・・そういったこともkintoneできるかもしれません
保育園で利用できる新プラン?
2021年7月からサイボウズ新プラン「スクール&ペアレンツライセンス」
<ライセンス概要>
学校と保護者間の情報共有を紙や電話でおこなっている学校が、kintoneを利用してデジタル化を推進できるライセンスです
<対象団体>
- 学校教育法で定められた学校のうち、幼稚園、小学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校など
- 厚生労働省認可の保育園、乳児園
- 内閣府所管の認定こども園
<対象用途>
教員と保護者間の情報共有の用途のみで利用可能(※1利用アプリの「アプリのアクセス権」が保護者と教員のアカウントへ許可されている)