介護サービスで活用できるデジタル連絡帳アプリ
通算4年くらいデイサービスの相談員していました。一番楽しかった介護職時代がデイサービスだったかな?デイサービス(通所介護)は通いの介護サービスですので、
- バイタル(体温、血圧、脈など)
- 入浴の有無
- 昼食を召し上がられた量
利用されている御本人、もしくはご家族との情報共有として連絡帳を作成している事業所は多いのではないでしょうか?
今回はデイサービスの連絡帳について考えてみました。
書くことがデイサービス業務の負担になっている
一般的なデイサービスの1日の流れは以下のような感じでしょうか
- お迎え
- バイタル測定
- 入浴
- 昼食
- 体操
- レクリエーション
- お送り
サービスを提供している中で、記録を残し、連絡帳を書いていきます。
- 自身のメモに書く
- 帳票に書き写す
- 連絡帳に測定したバイタル等を書き写す
- カルテに記録を書く
- 必要時パソコンにデータ入力する
- 必要時excelに抽出し集計
デイサービスで情報を残していく流れは上記の様な流れではないかと考えます。
記録を書くことに集中できる?
8時30分から車でお迎えに行き、9時30〜16時45分まで通所介護サービスを提供するとしましょう。介護サービスは単価(単位数)が決まっているので、定員数によって事業所収入の天井がほぼ決まります。
職員配置が多ければ多いほど、色々な業務に時間を割くことができますが、現状記録をするための職員を配置できるほどの余裕がないの事業所が多いでしょう。
介護記録を紙書かずに、kintoneでペーパーレス
では、記録を書かずにkintoneで管理することは可能なのか?
電子カルテは紙じゃない
皆さん風邪を引いて病院に受診した際、診察時にお医者さんはパソコンをパチパチしていませんか?
多くの医療機関で電子カルテが導入されており、記録は全て電子化されています。医療も介護もしっかりと管理された環境であれば、記録は紙でなくてもよいのです。kintoneで記録することについては、何個か記事をあげています
kintoneで介護記録イメージ
タブレットを用いてkintoneへ入力。イメージとして、Aさんの体温、血圧測定を行った。タブレットでkintoneのレコード詳細画面を開いて直接数値を入力する。
デイサービスでの様子や、バイタル記録を連絡帳等に記入し、利用者さんや家族とのやり取りに活用している事業所も多いと思います。紙の連絡帳から、kViewer経由でkintoneの情報を一部ネット公開(自動的に)することで、遠方に住んでいる家族もデイサービスでの様子を確認することが出来ます。連絡帳だと、遠方からデイサービスを利用している家族の元まで確認しに行く必要があります。
事前設定で集計やグラフも自動的にしておくことで、体温や血圧、食事量などの平均値も少ない工程で確認できるようになります。1度入力すれば、様々な記録を転用できますので何度も入力する必要もありません。
パソコンで当日のデイサービスの様子を記録として打ちながら、フロアではタブレットで食事量を入力するといった、効率的な記録が実現できるのではないでしょうか?
帳票探しから脱却
電子記録にすることで、二度三度同じ内容を記入したり打ち込む必要がなくなりますし、情報を1画面で表示することで
- 食事量の少ない方は?
- 入浴していない人はいないか?
- 体温や血圧は正常値か?
などをさらっと確認することが出来ます。紙の帳票は、所在の確認がつかめないのことが多いので、皆で帳票探しが始まりますkintoneの場合、kintoneを確認できる端末があればレコード情報が閲覧できますので、帳票探しがなくなり仕事が捗りますね。
(その分複数台端末を準備する必要がありますが・・・)
電子化が全て良いわけではない
介護サービスの記録を電子化することがみんな大歓迎という訳にはいきませんよね?
手書きの連絡帳が欲しい
記録はスマホで確認
介護保険サービスを利用される方も、その家族も記録確認がスマホって・・・現実的ではありませんよね?
- 一部コメントを手書き
- 全てkintone入力
入力した情報をプリントクリエイター等を使って印刷し、ハサミでチョキチョキして連絡ノートにペタペタする。連絡ノートでもスマホでも、利用者の家族はデイサービスの記録を確認することが出来る。デジタルでもアナログでも対応可能な、ハイブリッド情報提供が現状は必要と感じます。
基本は紙で印刷しノートに貼り付ける。遠方家族用にkintoneの情報を公開する。公開するために新たな手間が発生しないように、kViewer等を使用して手軽に情報公開するといいですね
作成するより導入が大変だけども
kintoneアプリを作ってからが勝負!!作成した自身が良いと感じても、高確率で他の職員にとっては、まだまだ検討の余地があるアプリ
そうやってチームでアプリを高めていくことができる。職場で出た意見をその場で反映できるのもkintoneのメリットです。キンボウズはせっかちなので待ってられない
まとめ
デイサービスでの様子やバイタル等の記録を、kintoneでデジタル化すること自体はそんなに難しくありません。
特別支援学校の教科書として活躍する【kintoneのデジタル連絡帳】
先行事例もネットで検索すればいくつも出てくるでしょう。壁となるのは、利用する側にどういった方法で記録を伝えるのか?そして、デジタル化することで職員の身体的負担は軽減したとしても、精神的負担が増加する可能性があること
全てをkintone化する必要はなく、kintone化できる部分とできない部分をしっかりと分けておくことが重要かな?