キントーン複数レコードを別アプリにコピーする方法
kintoneのレコードコピーは標準機能でレコード再利用がありますが、複数kintoneレコードをコピーする方法は標準機能にはありません。そこで、プラグインや連携サービスCustomineを使って別アプリに複数レコードコピーする方法を検証してみました。
kintone複数レコードを簡単にコピーしたい
今回kintoneでチャレンジする内容は
例えば、デイサービスで利用するとしましょう。月曜日に利用登録されている方の記録をkintoneで残したい。1人1人記録用のレコードを作成してルックアップで基本情報をマスターアプリから持ってくる。
これって非常に時間がかかる作業です。
出来ればボタン1つで月曜日に利用登録している、現在利用中の利用者さんだけ絞り込んで必要な情報を利用者情報を管理しているアプリから記録アプリにコピーしたい。
1つのレコード一覧なら無料プラグインで可能
レコードを別のアプリにコピーさせたいのであればアプリアクション
レコード一覧に表示されたレコードを、別のアプリにコピーさせたい場合はTIS様の一覧レコード集計/コピープラグインがおすすめです。
ワンクリックでレコードコピーが可能なのですが、レコード一覧が1つのアプリに複数あり、それぞれコピーした場合私では解決方法を見つけることが出来ませんでした。
全てのレコードをコピーして、コピー先でレコード一覧の絞り込み設定でどうにかなるかと思いましたが、ちょっとやりたいこととは違う・・・そこでcustomineを利用することにしました。
customineフリープランで試すので使えるアプリスロットは1つ!!
利用マスター曜日別アプリ
まず、Aアプリとしてデイサービスに通う利用者さんの基本情報を記録するアプリを作成します。
各利用者さんごとの基本情報の一部をBアプリ(記録アプリ)にコピーすることで、記録業務を楽にする。
Aアプリを利用者マスター曜日別アプリ(以下マスターアプリ)として、フォームに配置したフィールドは以下の通りです。
- 氏名(文字列1行)
- 要介護度(ルックアップ⇒デイサービス単位数マスター)
- 利用曜日(チェックボックス)
- 問い合わせ日時(作成日時)
- 体験予定日(日付)
- 初回利用日(日付)
- 記録(グループ)
ー要素ID data(スペース)
ー要素ID result(スペース)
ー記録関連(関連レコード一覧フィールド) - 非表示(グループ)
ー番号(文字列1行)
ー単位数(数値)
いくつかのフィールドについて補足説明を書いておきます。
各フィールド設定
要介護度(ルックアップ⇒デイサービス単位数マスター)
フィールド名:要介護度のルックアップフィールドには、関連付けるアプリにデイサービス単位数マスターアプリを設定しています。
要介護度を選択すると、選択した介護度に応じたデイサービスの提供単位数をフィールド名:単位数に入力するよう設定します。
※デイサービス単位数マスターアプリには要介護度と単位数を入力するフィールドしか配置していません。
利用曜日(チェックボックス)
デイサービスをどの曜日を利用しているチェックできるようにしておきます。
そして、レコード一覧の表示条件を月曜利用者というレコード一覧にはチェックボックスに月曜日とチェックしている。更に後程設定するプロセス管理のステータスが利用中である利用者さんだけを表示する設定をしています。
スペース&関連レコード一覧
customineの設定で必要なスペースを2つ作成しておきます。要素IDを
- data
- result
と設定しておきます。説明は後程します。
関連レコード一覧フィールドの設定は以下の画像を参考にしてください。ここでしたいことは関連レコード一覧に表示するフィールドをcustomineで平均値の集計をしてもらう。
そうすることで、直近のデータを簡単に確認できるようにします。
kintoneプロセス管理
マスターアプリはプロセス管理を有効にしています。
customineで、デイサービスの利用が確定した時点で利用者番号を自動採番するって設定をしたかったので・・・
設定したプロセスは以下の画像をご参考ください
これでマスターアプリの設定は一旦終了です。
続いて記録アプリを作成していきます。
利用曜日⇒記録アプリ
日々の記録を入力する利用曜日⇒記録アプリ(以下記録アプリ)を作成していきます。
フォームに配置したフィールドは以下の通りです。
- 当日利用(ラジオボタン)
- 氏名(文字列1行)
- 体温(数値)
- 脈(数値)
- 記録(文字列複数行)
- 非表示(グループ)
ー記録日(日付)
ー番号(文字列1行)
ー要介護度(ドロップダウン)
ー単位数(数値)
特に説明するところはないんですが、1点だけ
レコード一覧設定
マスターアプリから必要なレコードを登録する。
日付フィールドの初期値はレコード登録時の日付を初期値にするにチェックを入れています。つまり、記録をする当日にレコードコピーボタンを押せば日付フィールドに入力される値は記録当日の日付になる。
なので、レコード一覧の設定を
- 当日記録用の一覧
- 昨日の記録を確認する一覧
の2つ作成しています。
設定次第で先週に記録も一覧に作成することできますね
記録補助にプラグイン
レコード一覧画面から記録を簡単に入力できるよう、TIS様の一覧画面編集プラグインを使っています。
これで2つのアプリを作成できたかと思います(厳密には3つか・・・)
一番最後にアプリテンプレートもアップしておきます。
ここからが本題のcustomineの設定です!!
customineの設定
今回customineには3つのカスタマイズをしてもらいました。
- 別アプリにレコードコピー
- 自動採番
- 関連レコード一覧集計
それぞれ少しだけアレンジしているので説明していきます。
別アプリにレコードコピー
まず、参考にしたページはレコード一覧から複数レコードのコピーや値の一括更新(gusuku support)
customineでやることに設定したのは
- ボタンをメニュー位置に配置する
- 一覧の条件でレコード全権取得する
- レコードを書き出す
- レコード一覧画面に遷移する
下記画像の設定をするとどうなるのか?
- レコード一覧画面にレコードコピーボタンが表示される。
- 表示しているレコード一覧の条件に合った全レコードが取得される(件数が多くて表示されなくてもOK)
- レコードコピーボタンを押すと、別のアプリに新しいレコードが作成され、指定したフィールドにコピーした情報が入力される。
- レコードがコピーされた段階で、コピー先アプリの指定したレコード一覧画面を表示させる。
自動採番
参考にしたページ⇒自動採番を行う(gusuku)
利用者さんごとに番号を振ります。IDみたいなものですね。
ただ、レコード登録した瞬間に番号が発行されるわけではありません。
条件にプロセス管理のアクションを実行した時と設定しています。プロセス管理でアクションが実行されステータスが利用中になると自動採番を行う設定です。
問い合わせの段階から番号振る必要はないかと思いまして・・・
関連レコード一覧集計
参考にしたページ⇒関連レコード一覧を集計する(gusuku support)
- ボタンをスペースに配置する
- 関連レコード一覧の条件でレコードを取得する
- レコード中のフィールド平均値を計算する
- レコード中のフィールド平均値を計算する
- スペースに文字を表示する
そんな設定をするとどうなるのか?
- フォーム内にボタンが出現
- ボタンを押すと指定した関連レコード一覧フィールドの情報を取得(今回は10件)
- 取得した情報から指定したフィールドの平均値を計算(今回は体温)
- 取得した情報から指定したフィールドの平均値を計算(今回は脈)
- 計算した体温と脈1レコードの平均がスペースに表示される
という感じでcustomineの設定をやってみました!!
customine超初心者の私でもプログラマーが作成に関わったんじゃない?という感じのkintoneアプリがさくっと作れる(しかもcustomine1スロット消費だけ!!)
文字や画像だけでは伝わらない部分もあると思いますので、今回は記事アップ100個記念(意味不明)
動画とアプリテンプレートもアップしておきます。アプリテンプレートをダウンロードして、フリープランでcustomine触ってみてください!!
動画説明 youtube音声付
何でも応用できるはず
今回の内容は色々な業種に転用できると思います。
顧客情報アプリに記録を残していくってのも勿論ありです。
顧客情報と記録を分けるのもあり。答えなんてありません。
ただ、より楽を追及した場合最終的にどういった形が最高の楽に繋がるのか?
集計をしたいのか、記録を視認しやすくしたいのか、今やっている仕事の目的は何?
その部分をしっかりと個人でもチームでも確認するとアプリ作成はスムーズにいくかもしれません。アプリ作成の技術的な部分に関してはcustomineを使うことで今まで見えていた壁を消すことが出来るかも?
いや~最後カッコよく締めたいけどもそんなスキルは私には無かった・・・